2016-11-19

その10:屋根(蓋)製作

塗り潰す装飾の楽器の場合、屋根には反りにくく安定した合板を使うのですが、木目を生かすボディの場合は同材を使用します。
木目というのは実に芸術的で、それらを組み合わせて大きな面積にする時は、うまく生かせるよう楽しく悩む時間でもあります。

屋根は、大きな翼型のものと小さな長方形のものと、2つの部材で構成されています。
今回、小さな屋根には、森の守護神フクロウ君が浮き出てくれました!
「ワシの眼は節穴じゃないのに…」と怒られそうです…
フシとフシを合わせてフシアワセになったらどうしましょう…
失礼致しました…

11月19日のリサイタルでは、ギャラリー鶉の響きや会場設営の関係で、屋根を外したコンサートになるかも知れません。
もう少し大きな会場ですと、屋根は、チェンバロのサウンドを左右する大きな役割を担うこともあります。
私は普段、できるだけ音を遠くに飛ばしたいので、経験上75〜78度くらいの角度になるように突き上げ棒の長さを決定しています。

通称では「屋根」「ふた」と言われていますが、時々、小さな屋根を 「小蓋」と呼ばれる方もいます。
間違いではないのですが、驚くこともあります。
リハ中に突然、ステージから「あの、コブタはどうしましょう?」と問われ、思わず「ぁ、はぃ、いただきます」などと答えてしまったり…

(9/29 加屋野木山)